各府省庁による令和9年度税制改正要望の内容が公表されました。
▼財務省ホームページ(令和9年度税制改正要望)
https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2027/request/index.html
令和9年末までの制度としてその後の行方が注目されている「事業承継税制」については、具体的な内容には言及されていませんが「事業承継を契機に「稼ぐ力」強化に取り組む中小企業等を後押しする措置へ抜本的に見直し・強化を行う」として、廃止ではなく何らかの形で存続させる内容の要望内容となっています。
(出典;経済産業省「令和9年度税制改正に関する経済産業省要望【概要】」)
また、「中小企業向け賃上げ促進税制の拡充等」については、適用要件の基準を「雇用者全体の給与等支給総額」から「従業員一人あたりの給与支給額」にするとともに、 現行制度の賃上げ要件(給与等支給総額1.5%増加など)を見直し、より積極的な賃上げを後押しする見直しを行ったうえで適用期限を3年間延長(令和11年度末まで)の要望内容となっています。
その他の要望内容は下記のとおりです。
今後与党の税制調査会で要望内容について議論され、年末に「税制改正大綱」としてまとめられる予定です。
<経済産業省>
- 中小企業経営強化税制の拡充等
- 年800万円以下の所得金額について19%から15%に軽減されている中小企業者等の法人税率について、政策効果を高める観点から見直しを行った上で延長
- 中小企業投資促進税制の延長等
- 一定期間内に事業等の売却と買収を行う際の売却益に対する課税繰延
- 減価償却資産に係る取得価額基準等(①少額償却資産の取得価額基準(10万円未満)②一括償却資産の取得価額基準(20万円未満)等)について、足下の物価上昇等を踏まえた引上げ
<厚生労働省>
- 【特別償却】下記の医療提供体制の確保に資する設備の特別償却制度について、適用要件の見直しを行った上で拡充し、適用期限を延長
- 医師及びその他の医療従事者の労働時間短縮に資する機器等の特別償却制度
- 地域医療構想の実現のための病床再編等の促進に向けた特別償却制度
- 高額な医療用機器に係る特別償却制度
- 【交際費課税】物価高騰の影響等を踏まえ、交際費等に係る社外飲食費の金額基準(1人あたり10,000円以下)及び特例措置(①接待飲食費の50%を損金算入、②交際費等を800万円まで全額損金算入)について、適用要件の見直しを行った上で、適用期限を延長
<こども家庭庁>
- 【直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置】:令和9年3月31日の適用期限の到来をもって廃止
<国土交通省>
- 【相続等により取得した空き家を譲渡した場合の3,000万円特別控除】:対象家屋の築年要件(現行:昭和56年5月31日以前に建築された家屋)の緩和、適用期限を4年間(令和10年1月1日~令和13年12月31日)延長